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冬の詩Tもくじ
もどる

雪だるま 雪にこぼれる涙
凍る日 雪がふってきたね
降り続く雪 帰り道に
雪の夜 ねるねこ   
どこへ いちにち



かな もどる 雪にこぼれる涙

ゆきだるま
    木村達也きむらたつや

あたたかいいき
きかけられると
ぼくはけてしまうよ


大好だいすきなひと
つめたくされると
ぼくはきていけないよ

雪だるま
    木村達也

温かい息を
吹きかけられると
ぼくは溶けてしまうよ


大好きな人に
冷たくされると
ぼくは生きていけないよ





















もどる 雪にこぼれる涙

ゆきだるま
   きむらたつや

あたたかいいきを
ふきかけられると
ぼくはとけてしまうよ


だいすきなひとに
つめたくされると
ぼくはいきていけないよ




Yukidaruma
     Kimura Tatuya

Atatakai iki o
hukikake rareru to
boku wa tokete simau yo


Daisukina hito ni
tumetaku sareru to
boku wa ikite ikenai yo








かな もどる 凍る日

ゆきにこぼれるなみだ
    木村達也きむらたつや

ゆきっているね
ゆきなかから
ぼくのなみだ
ひろってきてくれて
ありがとう

ゆきだるまが
ぼくのなみだ
ひろってきてくれたよ

ぼくなんかのためにありがとう
だれにも相手あいてにされないような
ぼくのためにありがとう

ゆきがきらきらかがやいて
つづいている
なみだもきらきらかがやいて
こぼれているよ

こんなぼくのなみだ
ひろってくれてありがとう




雪にこぼれる涙
    木村達也

雪が降っているね
雪の中から
ぼくの涙を
拾ってきてくれて
ありがとう

雪だるまが
ぼくの涙を
拾ってきてくれたよ

ぼくなんかのためにありがとう
だれにも相手にされないような
ぼくのためにありがとう

雪がきらきらかがやいて
降り続いている
涙もきらきらかがやいて
こぼれているよ

こんなぼくの涙を
拾ってくれてありがとう





















もどる 凍る日

ゆきにこぼれるなみだ
   きむらたつや

ゆきがふっているね
ゆきのなかから
ぼくのなみだを
ひろってきてくれて
ありがとう

ゆきだるまが
ぼくのなみだを
ひろってきてくれたよ

ぼくなんかのためにありがとう
だれにもあいてにされないような
ぼくのためにありがとう

ゆきがきらきらかがやいて
ふりつづいている
なみだもきらきらかがやいて
こぼれているよ

こんなぼくのなみだを
ひろってくれてありがとう





Yuki ni koboreru namida
     Kimura Tatuya

Yuki ga hutte iru ne
yuki no naka kara
boku no namida o
hirotte kite kurete
arigatô

Yukidaruma ga
boku no namida o
hirotte kite kureta yo

Boku nanka no tame ni arigatô
Dare nimo aite ni sarenai yôna
boku no tame ni arigatô

Yuki ga kirakira kagayaite
huri tuzuite iru
Namida mo kirakira kagayaite
koborete iru yo

Kon'na boku no namida o
hirotte kurete arigatô








かな もどる 雪がふってきたね

こお  
   木村達也きむらたつや

機会きかいとらえてなにかをけば
こたえてはくれるけど
返事へんじはなんとなくうわのそら
かおがこっちをいていない
ぼくはなしかけているのに
ひとはなしかけようとする
ひとはなすときは笑顔えがおなのに
ひとさそうときは笑顔えがおなのに
いくらんでもこえとどかない
こころなかいていてもさけんでいても
いてくれないつめたい横顔よこがお
そしてくちもきかなくなった
ぼくくちがきけなくなった
こおくすゆきだるま





凍る日  
   木村達也

機会を捉えて何かを聞けば
答えてはくれるけど
返事はなんとなくうわの空で
顔がこっちを向いていない
僕が話しかけているのに
他の人に話かけようとする
他の人に話すときは笑顔なのに
他の人が誘うときは笑顔なのに
いくら呼んでも声が届かない
心の中で泣いていても叫んでいても
振り向いてくれない冷たい横顔
そして口もきかなくなった
僕も口がきけなくなった
凍る日に立ち尽くす雪だるま





















もどる 雪がふってきたね

こおるひ
    きむらたつや

きかいをとらえてなにかをきけば
こたえてはくれるけど
へんじはなんとなくうわのそらで
かおがこっちをむいていない
ぼくがはなしかけているのに
ほかのひとにはなしかけようとする
ほかのひとにはなすときはえがおなのに
ほかのひとがさそうときはえがおなのに
いくらよんでもこえがとどかない
こころのなかでないていてもさけんでいても
ふりむいてくれないつめたいよこがお
そしてくちもきかなくなった
ぼくもくちがきけなくなった
こおるひにたちつくすゆきだるま






Kôru hi
     Kimura Tatuya

Kikai o toraete nanika o kikeba
Kotaete wa kureru kedo
Henzi wa nanto naku uwa no sora de
Kao ga kotti o muite inai
Boku ga hanasi kakete irunoni
Hoka no hito ni hanasi kakeyôto suru
Hoka no hito ni hanasu toki wa egao nanoni
Hoka no hito ga sasô toki wa egao nanoni
Ikura yonde mo koe ga todokanai
Kokoro no naka de naite itemo sakende itemo
Hurimuite kurenai tumetai yokogao
Sosite kuti mo kikanaku natta
Boku mo kuti ga kikenaku natta
Kôru hi ni tati tukusu yukidaruma















かな もどる 降り続く雪

ゆきがふってきたね
      木村達也きむらたつや

ゆきってきたね
ちょっとさむくなってきたよ

そうだね
ちょっとさむくなってきたね

かぜがふいてきたね
ちょっと今夜こんやえるよ

そうだね
ちょっと今夜こんやえるね

くらよる
こごえる
ずっといっしょだよ

そうだね
ずっとずっと
いっしょだね





雪がふってきたね
      木村達也

雪が降ってきたね
ちょっと寒くなってきたよ

そうだね
ちょっと寒くなってきたね

風がふいてきたね
ちょっと今夜は冷えるよ

そうだね
ちょっと今夜は冷えるね

暗い夜も
凍える日も
ずっといっしょだよ

そうだね
ずっとずっと
いっしょだね

















もどる 降り続く雪

ゆきがふってきたね
   きむらたつや

ゆきがふってきたね
ちょっとさむくなってきたよ

そうだね
ちょっとさむくなってきたね

かぜがふいてきたね
ちょっとこんやはひえるよ

そうだね
ちょっとこんやはひえるね

くらいよるも
こごえるひも
ずっといっしょだよ

そうだね
ずっとずっと
いっしょだね




Yuki ga hutte kita ne
      Kimura Tatuya

Yuki ga hutte kita ne
Tyotto samuku natte kita yo

Sôda ne
Tyotto samuku natte kita ne

Kaze ga huite kita ne
Tyotto kon'ya wa hieru yo

Sôda ne
Tyotto kon'ya wa hieru ne

Kurai yoru mo
Kogoeru hi mo
Zutto issyoda yo

Sôda ne
Zutto zutto
issyoda ne














かな もどる 帰り道に

つづゆき
   木村達也きむらたつや

こんなにもきずついて
こんなにもかなしくて
それでもきている
つづけている

こんなにもつめたくて
こんなにもさむくて
こごえるようなゆき
つづいている

やさしいおも
ぼくをこんなにも
くるしめる

せつなくてかなしくて
つづけるゆきちゅう
ちつくしている





降り続く雪
   木村達也

こんなにも傷ついて
こんなにも悲しくて
それでも生きている
耐え続けている

こんなにも冷たくて
こんなにも寒くて
凍えるような雪が
降り続いている

やさしい思い出が
ぼくをこんなにも
苦しめる

せつなくてかなしくて
降り続ける雪の中
立ちつくしている


















もどる 帰り道に

ふりつづくゆき
   きむらたつや

こんなにもきずついて
こんなにもかなしくて
それでもいきている
たえつづけている

こんなにもつめたくて
こんなにもさむくて
こごえるようなゆきが
ふりつづいている

やさしいおもいでが
ぼくをこんなにも
くるしめる

せつなくてかなしくて
ふりつづけるゆきのなか
たちつくしている






Huri tuzuku yuki
      Kimura Tatuya

Kon'na ni mo kizu tuite
kon'na ni mo kanasikute
soredemo ikite iru
tae tuzukete iru

Kon'na ni mo tumetakute
kon'na ni mo samukute
kogoeru yôna yuki ga
huri tuzuite iru

Yasasii omoide ga
boku o kon'na ni mo
kurusimeru

Setunakute kanasikute
huri tuzukeru yuki no naka
tatitukusite iru














かな もどる 雪の夜

かえみち
   木村達也きむらたつや

ゆっくりと
まいおりてきた
ゆきのかけら
つめたいね

しろ
ぽつんとひとつ
あかいバケツを
かぶったゆきだるま





帰り道に
   木村達也

ゆっくりと
まいおりてきた
雪のかけら
つめたいね

白い田に
ぽつんとひとつ
赤いバケツを
かぶった雪だるま

















もどる 雪の夜

かえりみちに
    きむらたつや

ゆっくりと
まいおりてきた
ゆきのかけら
つめたいね

しろいたに
ぽつんとひとつ
あかいバケツを
かぶったゆきだるま



Kaeri miti ni
     Kimura Tatuya

Yukkuri to
maiorite kita
yuki no kakera
tumetai ne

Siroi ta ni
potun to hitotu
akai baketu o
kabutta yukidaruma





















かな もどる  ねるねこ

ゆきよる
   木村達也きむらたつや

ゆきだるまさん
こんばんは
今夜こんやもいいかんじで
りますね

ねこさん
こんばんは
今夜こんやもいいかんじで
えていますよ





雪の夜
   木村達也

ゆきだるまさん
こんばんは
今夜もいい感じで
降りますね

ねこさん
こんばんは
今夜もいい感じで
冷えていますよ









































もどる ねるねこ

ゆきのよる
   きむらたつや

ゆきだるまさん
こんばんは
こんやもいいかんじで
ふりますね

ねこさん
こんばんは
こんやもいいかんじで
ひえていますよ




Yuki no yoru
     Kimura Tatuya

Yukidaruma-san
Konbanwa
Kon'ya mo ii kanzi de
hurimasu ne

Neko-san
Konbanwa
Kon'ya mo ii kanzi de
hiete imasu yo












* かな もどる どこへ

ねるねこ
   木村達也きむらたつや

ゆきよるしずかだね
ねこねるごろり
ぐっすりねむ

ゆきよるしずかだね
まどのガラスが
つめたい

ゆっくりふわふわ
ゆきはふってくる

部屋へやはぽかぽか
ねこねるごろり
ぐっすりねむ

ゆっくりふわふわ
ねるねこごろり
ぐっすりねむ





ねるねこ
   木村達也

雪の夜は静かだね
ねこねるごろり
ぐっすり眠る

雪の夜は静かだね
窓のガラスが
つめたい

ゆっくりふわふわ
雪はふってくる

部屋はぽかぽか
ねこねるごろり
ぐっすり眠る

ゆっくりふわふわ
ねるねこごろり
ぐっすり眠る














* もどる どこへ

ねるねこ
   きむらたつや

ゆきのよるはしずかだね
ねこねるごろり
ぐっすりねむる

ゆきのよるはしずかだね
まどのガラスが
つめたい

ゆっくりふわふわ
ゆきはふってくる

へやはぽかぽか
ねこねるごろり
ぐっすりねむる

ゆっくりふわふわ
ねるねこごろり
ぐっすりねむる








Neru neko
    Kimura Tatuya

Yuki no yoru wa sizukada ne
Neko neru gorori
gussuri nemuru

Yuki no yoru wa sizukada ne
mado no garasu ga
tumetai

Yukkuri huwahuwa
Yuki wa hutte kuru

Heya wa pokapoka
Neko neru gorori
gussuri nemuru

Yukkuri huwahuwa
neru neko gorori
gussuri nemuru






 かな もどる

どこへ
   木村達也きむらたつや

ゆきってきたね
ゆきはどこから
くるのかな

ゆきってきたね
ゆきはどこへ
いくのかな

しずかなよるだね
ぼくはどうして
ここにたのかな

しずかなよるだね
ぼくはどこへ
いけばよかったのかな





どこへ
   木村達也

雪が降ってきたね
雪はどこから
くるのかな

雪が降ってきたね
雪はどこへ
いくのかな

静かな夜だね
ぼくはどうして
ここに来たのかな

静かな夜だね
ぼくはどこへ
いけばよかったのかな




















  もどる

どこへ
   きむらたつや

ゆきがふってきたね
ゆきはどこから
くるのかな

ゆきがふってきたね
ゆきはどこへ
いくのかな

しずかなよるだね
ぼくはどうして
ここにきたのかな

しずかなよるだね
ぼくはどこへ
いけばよかったのかな




Doko e
   Kimura Tatuya

Yuki ga hutte kita ne
Yuki wa doko kara
kuru no kana

Yuki ga hutte kita ne
Yuki wa doko e
iku no kana

Sizukana yoru da ne
Boku wa dôsite
koko ni kita no kana

Sizukana yoru da ne
Boku wa doko e
ikeba yokatta no kana





 かな もどる

いちにち
   木村達也きむらたつや

あさ、めざめたらさむかった
カーテンのすきまから
そとると
ゆきがすこしふっていた

ひるゆきはどうなっただろう
カーテンのすきまから
そとると
ゆきはすこしつもっていた

よる、またさむくなってきた
カーテンのすきまから
そとると
ゆきしずかにいおりていた





いちにち
   木村達也

朝、めざめたら寒かった
カーテンのすきまから
外を見ると
雪がすこしふっていた

昼、雪はどうなっただろう
カーテンのすきまから
外を見ると
雪はすこしつもっていた

夜、また寒くなってきた
カーテンのすきまから
外を見ると
雪は静かに舞いおりていた





  もどる

いちにち
   きむらたつや

あさ、めざめたらさむかった
カーテンのすきまから
そとをみると
ゆきがすこしふっていた

ひる、ゆきはどうなっただろう
カーテンのすきまから
そとをみると
ゆきはすこしつもっていた

よる、またさむくなってきた
カーテンのすきまから
そとをみると
ゆきはしずかにまいおりていた





Itiniti
   Kimura Tatuya

Asa、mezame tara samu katta
Kâten no sukima kara
soto o miru to
yuki ga sukosi hutte ita

Hiru、yuki wa dônatta darô
kâten no sukima kara
soto o miru to
yuki wa sukosi tumotte ita

Yoru、mata samuku natte kita
Kâten no sukima kara
soto o miru to
yuki wa sizukani maiorite ita

Â Î Û Ê Ô â î û ê ô






冬の詩U

もどる
本を読んで  ひとりでさまよう
街角で        風邪
ありがとう     冬の帰り道
雪の公園     
オリオンの下で
さむいね       
わすれ雪       夢の雪
古都の雪    古都の雪 U
やがておとずれるわかれに  
ぽつん
白い季節     雪の屋根
初雪       冬の夜
君を待つ人 



かな もどる ひとりでさまよう

ほんんで
    木村達也きむらたつや

ほんんで
いいゆめてね
ねむれるまで
ぼくがいっしょに
んであげるよ

もりほしうみのなかで
ひと動物どうぶつ仲良なかよらせる
そんなたのしい
いいゆめられるといいね

ほんんで
いいゆめてね
ねむれるまで
ぼくがいっしょに
んであげるよ





本を読んで
    木村達也

本を読んで
いい夢を見てね
眠れるまで
ぼくがいっしょに
読んであげるよ

森や星や海のなかで
人や動物が仲良く暮らせる
そんなたのしい
いい夢を見られるといいね

本を読んで
いい夢を見てね
眠れるまで
ぼくがいっしょに
読んであげるよ


























もどる ひとりでさまよう

ほんをよんで
    きむらたつや

ほんをよんで
いいゆめをみてね
ねむれるまで
ぼくがいっしょに
よんであげるよ

もりやほしやうみのなかで
ひとやどうぶつがなかよくくらせる
そんなたのしい
いいゆめをみられるといいね

ほんをよんで
いいゆめをみてね
ねむれるまで
ぼくがいっしょに
よんであげるよ


Â Î Û Ê Ô â î û ê ô


Hon o yonde
     Kimura Tatuya

Hon o yonde
ii yume o mite ne
Nemureru made
boku ga issyo ni
yonde ageru yo

Mori ya hosi ya umi no nakade
hito ya dôbutu ga nakayoku kuraseru
son'na tanosii
ii yume o mirareru to ii ne

Hon o yonde
ii yume o mite ne
nemureru made
boku ga issyo ni
yonde ageru yo





















かな もどる 街角で

ひとりでさまよう
    木村達也きむらたつや

ひとりで
うすぐらい
もりなか
さまよっていた

もりなか
ちいさなかわがながれて
きれいな紅葉もみじ
っていた

れてきて
いえかえれるか
心細こころぼそくなった

おきざりにされた
こどもみたいに
心細こころぼそくなった





ひとりでさまよう
    木村達也

ひとりで
うすぐらい
森の中を
さまよっていた

森の中は
小さな川がながれて
きれいな紅葉が
散っていた

日が暮れてきて
家に帰れるか
心細くなった

おきざりにされた
こどもみたいに
心細くなった



























もどる 街角で

ひとりでさまよう
    きむらたつや

ひとりで
うすぐらい
もりのなかを
さまよっていた

もりのなかは
ちいさなかわがながれて
きれいなもみじが
ちっていた

ひがくれてきて
いえにかえれるか
こころぼそくなった

おきざりにされた
こどもみたいに
こころぼそくなった






Hitori de samayô
     Kimura Tatuya

Hitori de
usugurai
mori no naka o
samayotte ita

mori no naka wa
tiisana kawa ga nagarete
kireina momizi ga
titte ita

Hi ga kurete kite
ie ni kaereru ka
kokorobosoku natta

Okizari ni sareta
kodomo mitai ni
kokorobosoku natta
























かな もどる 風邪

街角まちかど
    木村達也きむらたつや

さむ季節きせつがやってきて
クリスマスがちかづいてきたね
まちゆきはじめて
ジングルベルのきょくながれる
ショーウィンドウにきらめ
銀色ぎんいろ首飾くびかざりや
可愛かわいくまいぐるみ
でもおくものえない
おうとするとなみだがあふれて
おもすとせつなさがあふれる
やさしさがあふれてくるけど
それをっていく場所ばしょがなくて
街角まちかど片隅かたすみいている
ゆきるなかでいている





街角で
    木村達也

寒い季節がやってきて
クリスマスが近づいてきたね
街に雪が降り始めて
ジングルベルの曲が流れる
ショーウィンドウに煌く
銀色の首飾りや
可愛い熊の縫いぐるみ
でも贈り物は買えない
買おうとすると涙があふれて
思い出すとせつなさがあふれる
優しさがあふれてくるけど
それを持っていく場所がなくて
街角の片隅で泣いている
雪が降るなかで泣いている



























もどる 風邪

まちかどで
    きむらたつや

さむいきせつがやってきて
クリスマスがちかづいてきたね
まちにゆきがふりはじめて
ジングルベルのきょくがながれる
ショーウィンドウにきらめく
ぎんいろのくびかざりや
かわいいくまのぬいぐるみ
でもおくりものはかえない
かおうとするとなみだがあふれて
おもいだすとせつなさがあふれる
やさしさがあふれてくるけど
それをもっていくばしょがなくて
まちかどのかたすみでないている
ゆきがふるなかでないている


Matikado de
     Kimura Tatuya

Samui kisetu ga yatte kite
Kurisumasu ga tikazuite kita ne
Mati ni yuki ga huri hazimete
Zinguruberu no kyoku ga nagareru
Syôuindô ni kirameku
Gin'iro no kubikazari ya
kawaii kuma no nuigurumi
Demo okurimono wa kaenai
Kaô to suru to namida ga ahurete
omoidasu to setunasa ga ahureru
Yasasisa ga ahurete kuru kedo
sore o motte iku basyo ga nakute
matikado no katasumi de naite iru
Yuki ga huru naka de naite iru
























かな もどる ありがとう

風邪かぜ
   木村達也きむらたつや

さむ季節きせつ
空気くうき乾燥かんそうして
ごほんとせき
風邪かぜをひきました

ねつっぽくて
あせ一杯出いっぱいで
布団ふとんのなかで
れました

ひとりぼっちは
風邪かぜのときに
こころぼそいね

ひとりぼっちは
夕暮ゆうぐとき
さびしいね





風邪
   木村達也

寒い季節が来て
空気が乾燥して
ごほんと咳が出て
風邪をひきました

熱っぽくて
汗が一杯出て
布団のなかで
日が暮れました

ひとりぼっちは
風邪のときに
こころぼそいね

ひとりぼっちは
夕暮れ時に
さびしいね



























もどる ありがとう

かぜ
   きむらたつや

さむいきせつがきて
くうきがかんそうして
ごほんとせきがでて
かぜをひきました

ねつっぽくて
あせがいっぱいでて
ふとんのなかで
ひがくれました

ひとりぼっちは
かぜのときに
こころぼそいね

ひとりぼっちは
ゆうぐれどきに
さびしいね





kaze
   Kimura Tatuya

Samui kisetu ga kite
kûki ga kansô site
gohon to seki ga dete
kaze o hikimasita

Netuppokute
ase ga ippai dete
Huton no nakade
hi ga kuremasita

Hitoribotti wa
kaze no toki ni
kokorobosoi ne

hitoribotti wa
yûguredoki ni
sabisi'ine



























かな もどる 冬の帰り道

ありがとう
    木村達也きむらたつや

こんなぼくのうた
いてくれてありがとう
とてもうれしいよ
こんな下手へたうただけど

こんなぼくのおくもの
もらってくれてありがとう





ありがとう
    木村達也

こんなぼくの歌を
聴いてくれてありがとう
とてもうれしいよ
こんな下手な歌だけど

こんなぼくの贈り物を
もらってくれてありがとう

































もどる 冬の帰り道

ありがとう
   きむらたつや

こんなぼくのうたを
きいてくれてありがとう
とてもうれしいよ
こんなへたなうただけど

こんなぼくのおくりものを
もらってくれてありがとう






Arigatô
   Kimura Tatuya

Kon'na boku no uta o
ki'ite kurete arigatô
totemo uresii yo
Kon'na hetana uta dakedo

Kon'na boku no okurimono o
moratte kurete arigatô






















かな もどる 雪の公園

ふゆかえみち
   木村達也きむらたつや

ゆきがふっているけど
きみにもらった
毛糸けいとがもこもこ
オレンジいろのマフラー

かぜがつめたいね
でも、よこあるきみ
ちいさいけれど
あたたかい





冬の帰り道
   木村達也

雪がふっているけど
君にもらった
毛糸がもこもこ
オレンジ色のマフラー

風がつめたいね
でも、横で歩く君の
小さいけれど
あたたかい手





























もどる 雪の公園

ふゆのかえりみち
    きむらたつや

ゆきがふっているけど
きみにもらった
けいとがもこもこ
オレンジいろのマフラー

かぜがつめたいね
でも、よこであるくきみの
ちいさいけれど
あたたかいて




Huyu no kaeri miti
    Kimura Tatuya

Yuki ga hutte iru kedo
kimi ni moratta
keito ga mokomoko
orenzi'iro no mahurâ

Kaze ga tumetai ne
Demo yoko de aruku kimi no
ti'isai keredo
atatakai te






















かな もどる 冬の星座オリオンの下で

ゆき公園こうえん
   木村達也きむらたつや

さようならと
をふって
ふりしきるゆき
あかかさをさして
あるきみ姿すがた
ちいさくなっていった

あしをとめて
たちどまっている
しろゆきにうまった
だれもいない
ゆうぐれの公園こうえん





雪の公園
   木村達也

さようならと
手をふって
ふりしきる雪に
赤い傘をさして
歩く君の姿が
小さくなっていった

足をとめて
たちどまっている
白い雪にうまった
だれもいない
夕ぐれの公園


























もどる オリオンの下で

ゆきのこうえん
   きむらたつや

さようならと
てをふって
ふりしきるゆきに
あかいかさをさして
あるくきみのすがたが
ちいさくなっていった

あしをとめて
たちどまっている
しろいゆきにうまった
だれもいない
ゆうぐれのこうえん








Yuki no kôen
   Kimura Tatuya

Sayônara to
te o hutte
hurisikiru yuki ni
akai kasa o sasite
aruku kimi no sugata ga
ti'isaku natte itta

Asi o tomete
tatidomatte iru
Siroi yuki ni umatta
dare mo inai
yûgure no kôen




















かな  もどる さむいね

オリオンのした
    木村達也きむらたつや
毛糸けいとのぼうしに
もこもこのマフラー
ぶあついてぶくろの
きみとぼく

よるおそくなって
さむくなってきたね

そうね
でもほしがきれいよ
ほしはおいかけたり
おいかけられたりするのよ

ぼくがオリオン?
きみは?

きみはいたずらっぽく
わらった





オリオンの下で
    木村達也
毛糸のぼうしに
もこもこのマフラー
ぶあついてぶくろの
君とぼく

夜おそくなって
さむくなってきたね

そうね
でも星がきれいよ
星はおいかけたり
おいかけられたりするのよ

ぼくがオリオン?
君は?

君はいたずらっぽく
笑った




























もどる さむいね

オリオンのしたで
  きむらたつや

けいとのぼうしに
もこもこのマフラー
ぶあついてぶくろの
きみとぼく

よるおそくなって
さむくなってきたね

そうね
でもほしがきれいよ
ほしはおいかけたり
おいかけられたりするのよ

ぼくがオリオン?
きみは?

きみはいたずらっぽく
わらった




Orion no sita de
  Kimura Tatuya

Keito no bôsi ni
mokomoko no mahurâ
buatui tebukuro no
kimi to boku

Yoru osoku natte
samuku natte kita ne

Sône
Demo hosi ga kirei yo
Hosi wa oikake tari
oikake rare tari suru no yo

boku ga orion?
kimi wa?

Kimi wa itazurappoku
waratta

























かな もどる 夢の雪

さむいね
   木村達也きむらたつや

「さむいね」
そうきみ
あたたかい

つめたいゆき
あかかさしたある
ふゆみち





さむいね
   木村達也

「さむいね」
そう言う君の手は
あたたかい

つめたい雪
赤い傘の下で歩く
冬の道




























もどる 夢の雪

さむいね
    きむらたつや

「さむいね」
そういうきみのては
あたたかい

つめたいゆき
あかいかさのしたであるく
ふゆのみち





Samui ne
    Kimura Tatuya

「Samui ne」
Sô iu kimi no te wa
atatakai

Tumetai yuki
Akai kasa no sita de aruku
fuyu no miti






















かな もどる 

ゆめゆき
   木村達也きむらたつや

おさな記憶きおく
ゆきのようにもる

やさしくひび子守歌こもりうた
あまかおながかみ

ゆきはふりつづけ
いくつものよるをこえた

ぼくはくりかえ
ゆめ見続みつづけた





夢の雪
   木村達也

幼い日の記憶は
雪のように積もる

やさしく響く子守歌
甘く香る長い髪

雪はふりつづけ
いくつもの夜をこえた

ぼくはくり返し
夢を見続けた
























もどる 

ゆめのゆき
   きむらたつや

おさないひのきおくは
ゆきのようにふりつもる

やさしくひびくこもりうた
あまくかおるながいかみ

ゆきはふりつづけ
いくつものよるをこえた

ぼくはくりかえし
ゆめをみつづけた







Yume no yuki
   Kimura Tatuya

Osanai hi no kioku wa
yuki no yô ni huritumoru

Yasasiku hibiku komoriuta
amaku kaoru nagai kami

yuki wa huri tuzuke
ikutu mo no yoru o koeta

Boku wa kurikaesi
yume o mituzuketa


























かな もどる わすれ雪

ゆき
 木村達也きむらたつや

ふりしきる
ゆきのなか
あるひと
かげもない

ふりしきる
ゆきのなか
ときはただ
ながれていく






 木村達也

ふりしきる
雪のなか
歩く人の
かげもない

ふりしきる
雪のなか
時はただ
ながれていく




















もどる わすれ雪

ゆき
  きむらたつや

ふりしきる
ゆきのなか
あるくひとの
かげもない

ふりしきる
ゆきのなか
ときはただ
ながれていく




Yuki
  Kimura Tatuya

Hurisikiru
Yuki no naka
aruku hito no
kage mo nai

Hurisikiru
yuki no naka
toki wa tada
nagarete iku

































かな もどる 古都の雪

わすれゆき
   木村達也きむらたつや

もうすぐはるなのに
ゆきがひらひら
ふってくる

よみがえる
ゆきにわかれた
あかいはしにたたずむ
あなたのおもかげ

ゆきはもうすぐ
えるでしょう
あなたのおもかげ
もうすぐ
えるでしょう





わすれ雪
   木村達也

もうすぐ春なのに
雪がひらひら
ふってくる

よみがえる
雪の日にわかれた
あかい橋にたたずむ
あなたのおもかげ

雪はもうすぐ
消えるでしょう
あなたのおもかげ
もうすぐ
消えるでしょう


























もどる 古都の雪

わすれゆき
    きむらたつや

もうすぐはるなのに
ゆきがひらひら
ふってくる

よみがえる
ゆきのひにわかれた
あかいはしにたたずむ
あなたのおもかげ

ゆきはもうすぐ
きえるでしょう
あなたのおもかげ
もうすぐ
きえるでしょう





Wasure yuki
    Kimura Tatuya

Môsugu haru nanoni
yuki ga hirahira
hutte kuru
Yomigaeru
yuki no hini wakareta
akai hasi ni tatazumu
anata no omokage

Yuki wa mô sugu
kieru desyô
Anata no omokage
môsugu
kieru desyô
























かな もどる 古都の雪U

古都ことゆき
   木村達也きむらたつや

ゆっくりと
まいおりてくる
ゆきのかけら
つめたいね

となりにいる
きみひらあかかさ
あたたかいね
むねちいさな
がともる





古都の雪
   木村達也

ゆっくりと
まいおりてくる
雪のかけら
つめたいね

となりにいる
君が開く赤い傘
あたたかいね
胸に小さな
灯がともる




























もどる 古都の雪U

ことのゆき
    きむらたつや

ゆっくりと
まいおりてくる
ゆきのかけら
つめたいね

となりにいる
きみがひらくあかいかさ
あたたかいね
むねにちいさな
ひがともる






Koto no yuki
    Kimura Tatuya

Yukkuri to
mai orite kuru
yuki no kakera
tumetai ne

Tonari ni iru
kimiga hiraku akai kasa
atatakai ne
mune ni ti'isana
hi ga tomoru























かな もどる やがておとずれるわかれに

古都ことゆき U
   木村達也きむらたつや

ゆっくりと
まいおりてきた
ゆきのかけら
つめたいね

あかかさなか
きみむおちゃ
あたたかいね
こころなかにしみわたる





古都の雪 U
   木村達也

ゆっくりと
まいおりてきた
雪のかけら
つめたいね

赤い傘の中で
君と飲むお茶
あたたかいね
心の中にしみわたる


























もどる やがておとずれるわかれに

ことのゆき U
   きむらたつや

ゆっくりと
まいおりてきた
ゆきのかけら
つめたいね

あかいかさのなかで
きみとのむおちゃ
あたたかいね
こころのなかにしみわたる




Koto no yuki U
     Kimura Tatuya

Yukkuri to
mai orite kita
yuki no kakera
tumetai ne

Akai kasa no nakade
kimi to nomu otya
atatakai ne
kokoro no naka ni simi wataru
























かな  もどる ぽつん

やがておとずれるわかれに
   木村達也きむらたつや

こころなか
ふりつもったおも
きらきらとひか
あなたの笑顔えがお
はにかむしぐさ
はるがきたら
あなたとのおももとけて
きえてしまうのでしょうか





やがておとずれるわかれに
   木村達也

心の中に
ふりつもった思い出
きらきらと光る
あなたの笑顔と
はにかむしぐさ
春がきたら
あなたとの思い出もとけて
きえてしまうのでしょうか






























もどる ぽつん

やがておとずれるわかれに
    きむらたつや

こころのなかに
ふりつもったおもいで
きらきらとひかる
あなたのえがおと
はにかむしぐさ
はるがきたら
あなたとのおもいでもとけて
きえてしまうのでしょうか




Yagate otozureru wakare ni
    Kimura Tatuya

Kokoro no naka ni
huri tumotta omoide
kirakira to hikaru
Anata no egao to
hanikamu sigusa
Haru ga kitara
anata to no omoide mo tokete
kiete simau no desyôka

























かな  もどる 白い季節

ぽつん
  木村達也きむらたつや

くらやみのなかに
ぽつんとっていたよ
ちいさなゆきだるま

くらやみのなかに
ぽつんとひかっていたよ
ちいさなほし





ぽつん
  木村達也

くらやみのなかに
ぽつんと立っていたよ
小さな雪だるま

くらやみのなかに
ぽつんと光っていたよ
小さな星





























もどる 白い季節

ぽつん
  きむらたつや

くらやみのなかに
ぽつんとたっていたよ
ちいさなゆきだるま

くらやみのなかに
ぽつんとひかっていたよ
ちいさなほし




Potun
  Kimura Tatuya

Kurayami no naka ni
potun to tatte ita yo
ti'isana yukidaruma

Kurayami no naka ni
potun to hikatte ita yo
ti'isana hosi




























かな もどる 雪の屋根

しろ季節きせつ
    木村達也きむらたつや

ゆきはじめると
かがやいたきみ笑顔えがお
マフラーのかみから
しろいきがもれていた

ゆき季節きせつがきたって
はしゃいでいたね
しろいニットぼうから
ながかみがあふれていた

大好だいすきだったよ
きみのこと
ゆきうえでおどったね

大好だいすきだったよ
きみのこと
ゆきうえわらったね





白い季節
    木村達也

雪が降り始めると
かがやいた君の笑顔
マフラーの上から
白い息がもれていた

雪の季節がきたって
はしゃいでいたね
白いニット帽から
長い髪があふれていた

大好きだったよ
君のこと
雪の上でおどったね

大好きだったよ
君のこと
雪の上で笑ったね





























もどる 雪の屋根

しろいきせつ
   きむらたつや

ゆきがふりはじめると
かがやいたきみのえがお
マフラーのうえから
しろいいきがもれていた

ゆきのきせつがきたって
はしゃいでいたね
しろいニットぼうから
ながいかみがあふれていた

だいすきだったよ
きみのこと
ゆきのうえでおどったね

だいすきだったよ
きみのこと
ゆきのうえでわらったね





Siroi kisetu
   Kimura Tatuya

Yuki ga huri hazimeru to
kagayaita kimi no egao
mahurâ no uekara
siroi iki ga morete ita

Yuki no kisetu ga kitatte
hasyaide ita ne
siroi nittobô kara
nagai kami ga ahurete ita

Daisuki datta yo
kimi no koto
yuki no uede odotta ne

Daisuki datta yo
kimi no koto
yukino uede waratta ne























かな もどる 初雪

ゆき屋根やね
   木村達也きむらたつや

はやくかえろう
きみっているから
つづゆきみち
はずむしろいき

はやくかえろう
きみっているから
オレンジいろまど
こぼれるわらこえ

はやくかえろう
きみっているから
オリオンのした
かがやゆき屋根やね





雪の屋根
   木村達也

はやく帰ろう
君が待っているから
続く雪の道に
はずむ白い息

はやく帰ろう
君が待っているから
オレンジ色の窓に
こぼれる笑い声

はやく帰ろう
君が待っているから
オリオンの下に
輝く雪の屋根


























もどる 初雪

ゆきのやね
    きむらたつや

はやくかえろう
きみがまっているから
つづくみちのゆきに
はずむしろいいき

はやくかえろう
きみがまっているから
オレンジいろのまどに
こぼれるわらいごえ

はやくかえろう
きみがまっているから
オリオンのしたに
かがやくゆきのやね





Yuki no yane
    Kimura Tatuya

Hayaku kaerô
Kimi ga matte iru kara
tuzuku miti no yuki ni
hazumu siroi yuki

Hayaku kaerô
Kimi ga matte iru kara
Orenzi iro no mado ni
koboreru warai goe

Hayaku kaerô
Kimi ga matte iru kara
Orion no sita ni
kagayaku yuki no yane
























かな もどる 冬の夜

初雪はつゆき
    木村達也きむらたつや

このふゆ
はじめてのゆき
ふわふわと
まいおりてきた

ゆき
おものように
すこしずつ
ふりつもっていった

いつのからか
こころのなかに
ゆきはつもりはじめた

ゆき
あのひとのやさしいほほえみは
だれにむけられているのか

いくつかのよる
ゆめのなかに
ゆきがあった

きらきらと
ほほえみをうつした
ちいさなかけらが
こころのなかに
すこしずつ
ふりつもっていった





初雪
    木村達也

この冬
はじめての雪が
ふわふわと
まいおりてきた

雪は
思い出のように
すこしずつ
ふりつもっていった

いつの日からか
心のなかに
雪はつもりはじめた

雪の舞う日の
あの人のやさしいほほえみは
だれにむけられているのか

いくつかの夜の
夢のなかに
雪の舞う日があった

きらきらと舞う
ほほえみを映した
ちいさなかけらが
心のなかに
すこしずつ
ふりつもっていった

































もどる 冬の夜

はつゆき
   きむらたつや

このふゆ
はじめてのゆきが
ふわふわと
まいおりてきた

ゆきは
おもいでのように
すこしずつ
ふりつもっていった

いつのひからか
こころのなかに
ゆきはつもりはじめた

ゆきのまうひの
あのひとのやさしいほほえみは
だれにむけられているのか

いくつかのよるの
ゆめのなかに
ゆきのまうひがあった

きらきらとまう
ほほえみをうつした
ちいさなかけらが
こころのなかに
すこしずつ
ふりつもっていった







Hatuyuki
   Kimura Tatuya

Kono huyu
hazimete no yuki ga
huwahuwa to
mai orite kita

yuki wa
omoide no yôni
sukosi zutu
huri tumotte itta

Ituno hi kara ka
kokoro no naka ni
yuki wa tumori hazimeta

Yuki no mau hi no
ano hito no yasasi'i hohoemi wa
dare ni mukerarete iru no ka

Ikutuka no yoru no
yume no naka ni
yuki no mau hi ga atta

Kirakira to mau
hohoemi o utusita
ti'isana kakera ga
kokoro no naka ni
sukosi zutu
huri tumotte itta






























かな もどる 君を待つ人

ふゆよる
   木村達也きむらたつや

さむかったね
しずかなよる
きみ寝息ねいき
きこえてきた

すこあたたかかった
きみちいさな
しろくふわふわと
ゆきがふっていたね





冬の夜
   木村達也

さむかったね
静かな夜に
君の寝息が
きこえてきた

少し温かかった
君の小さな手
白くふわふわと
雪がふっていたね


























もどる 君を待つ人

ふゆのよる
   きむらたつや

さむかったね
しずかなよるに
きみのねいきが
きこえてきた

すこしあたたかかった
きみのちいさなて
しろくふわふわと
ゆきがふっていたね




Huyu no yoru
   Kimura Tatuya

Samukatta ne
sizukana yoru ni
kimi no neiki ga
kikoete kita

Sukosi atataka katta
kimi no ti'isana te
Siroku huwahuwa to
yuki ga hutte ita ne





































かな もどる

きみひと
   木村達也きむらたつや

つめたいよる雪国ゆきぐに
ぽつんぽつんとえる
オレンジいろ窓明まどあかり

こんなによるおそくまで
だれかをっているのかな

きっと
あいたいねって
つづけているんだよ
きみのこと

屋根やねかみには
しろゆき
いつまでも
いつまでも
つづいていたよ





君を待つ人
   木村達也

冷たい夜の雪国に
ぽつんぽつんと見える
オレンジ色の窓明かり

こんなに夜おそくまで
だれかを待っているのかな

きっと
あいたいねって
待ち続けているんだよ
君のこと

屋根の上には
白い雪が
いつまでも
いつまでも
降り続いていたよ

































もどる

きみをまつひと
    きむらたつや

つめたいよるのゆきぐにに
ぽつんぽつんとみえる
オレンジいろのまどあかり

こんなによるおそくまで
だれかをまっているのかな

きっと
あいたいねって
まちつづけているんだよ
きみのこと

やねのうえには
しろいゆきが
いつまでも
いつまでも
ふりつづいていたよ





Kimi o matu hito
    Kimura Tatuya

Tumetai yoru no yukiguni ni
Potun potun to mieru
orenzi iro no mado akari

Konna ni yoru osoku made
dareka o matte iru no kana

Kitto
aitai nette
mati tuzukete irunda yo
Kimi no koto

Yane no ue ni wa
siroi yuki ga
itu made mo
itu made mo
huri tuzuite ita yo





â î û ê ô