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夢の紅葉の森で




 紅葉の森で

 木の葉のゆれる坂

 流れて沈む紅葉

 森の小さな池

 夢の森で 




かな もどる 木の葉のゆれる坂 


紅葉もみじもり
    木村達也きむらたつや

しずかな山道やまみちあるくと
もりおくにひっそりと
ふるびた三重さんじゅうとう
たたずんでいた

かみ宿やどるかのような
神秘的しんぴてきもり
紅色あかいろ黄色きいろいろどられた
かこまれていた

きみのているシャツの
模様もよういろ紅葉もみじみたいだと
ふたりかおあわせてわらったね

けっきょくなにもえなくて
ひとりでここまでてしまったよ
つめたいかぜ紅葉もみじがゆれている





紅葉の森で
    木村達也

静かな山道を歩くと
森の奥にひっそりと
古びた三重の塔が
たたずんでいた

神が宿るかのような
神秘的な森は
紅色や黄色に彩られた
木の葉に囲まれていた

きみの着ているシャツの
模様と色が紅葉みたいだと
ふたり顔を見あわせて笑ったね

けっきょくなにも言えなくて
ひとりでここまで来てしまったよ
つめたい風に紅葉の葉がゆれている


もどる
 木の葉のゆれる坂


もみじのもりで
    きむらたつや

しずかなやまみちをあるくと
もりのおくにひっそりと
ふるびたさんじゅうのとうが
たたずんでいた

かみがやどるかのような
しんぴてきなもりは
あかいろやきいろにいろどられた
このはにかこまれていた

きみのきているシャツの
もようといろがもみじみたいだと
ふたりかおをみあわせてわらったね

けっきょくなにもいえなくて
ひとりでここまできてしまったよ
つめたいかぜにもみじのはがゆれている





Momizi no mori de
    Kimura Tatuya

Sizukana yama miti o aruku to
mori no oku ni hissori to
hurubita sanzyû no tô ga
tatazunde ita

Kami ga yadoru kano yo^na
sinpitekina mori wa
akairo ya ki'iro ni irodorareta
konoha ni kakomarete ita

Kimi no kiteiru syatu no
moyô to iro ga momizi mitai da to
hutari kao o miawasete waratta ne

Kekkyoku nani mo ie nakute
hitori de koko made kite simatta yo
Tumetai kaze ni momizi no ha ga yurete iru


かな
 もどる 流れて沈む紅葉


のゆれるさか
      木村達也きむらたつや

紅色あかいろ黄色きいろいろどられた
かこまれた
坂道さかみちがあった

坂道さかみち
やま奥深おくぶかくへ
つづいていた

どこまで
あるいていったら
きみのこころにまで
たどりつけるのだろう

紅色あかいろ黄色きいろ
なにもこたえてはくれない
のゆれる坂道さかみち
どこまでもつづいている





木の葉のゆれる坂
      木村達也

紅色や黄色に彩られた
木の葉に囲まれた
坂道があった

坂道は
山の奥深くへ
続いていた

どこまで
歩いていったら
きみの心にまで
たどりつけるのだろう

紅色の葉も黄色の葉も
なにもこたえてはくれない
木の葉のゆれる坂道は
どこまでも続いている


もどる
 流れて沈む紅葉


このはのゆれるさか
       きむらたつや

あかいろやきいろにいろどられた
このはにかこまれた
さかみちがあった

さかみちは
やまのおくふかくへ
つづいていた

どこまで
あるいていったら
きみのこころにまで
たどりつけるのだろう

あかいろのはもきいろのはも
なにもこたえてはくれない
このはのゆれるさかみちは
どこまでもつづいている









Konoha no yureru saka
       Kimura Tatuya

Akairo ya ki'iro ni irodorareta
konoha ni kakomareta
sakamiti ga atta

Sakamiti wa
yama no oku hukaku e
tuzuite ita

Doko made
aruite ittara
kimi no kokoro ni made
tadori tukeru no darô

Akairo no ha mo ki'iro no ha mo
nani mo kotaete wa kure nai
Konoha no yureru sakamiti wa
doko made mo tuzuite iru


かな
  もどる 森の小さな池


ながれてしず紅葉もみじ
      木村達也きむらたつや

小川おがわみずきよらかになが
紅葉もみじ小川おがわなが
くるくるとまわり
しずんでいった

ちる
あか
黄色きいろ
はかないいのち

どうせえてゆく
そういう運命うんめいならば
はげしくほのおやしてみたい

あか黄色きいろ
えるようないろ
かがやいてみたい





流れて沈む紅葉
      木村達也

小川の水は清らかに流れ
紅葉の葉は小川に流れ
くるくるとまわり
沈んでいった

舞い落ちる
紅い木の葉
黄色い木の葉の
はかない命

どうせ消えてゆく
そういう運命ならば
激しく炎を燃やしてみたい

紅く黄色く
燃えるような色で
輝いてみたい


もどる
 森の小さな池


ながれてしずむもみじ
       きむらたつや

おがわのみずはきよらかにながれ
もみじのははおがわにながれ
くるくるとまわり
しずんでいった

まいおちる
あかいこのは
きいろいこのはの
はかないいのち

どうせきえてゆく
そういううんめいならば
はげしくほのおをもやしてみたい

あかくきいろく
もえるようないろで
かがやいてみたい







Nagarete sizumu momizi
       Kimura Tatuya

Ogawa no mizu wa kiyorakani nagare
Momizi no ha wa ogawa ni nagare
Kurukuru to mawari
sizunde itta

Mai otiru
akai konoha
ki'iroi konoha no
hakanai inoti

Dôse kiete yuku
sôiu unmei naraba
hagesiku hono'o o moyasite mitai

Akaku ki'iroku
moeruyôna iro de
kagayaite mitai


かな
 もどる 夢の森で


もりちいさないけ
     木村達也きむらたつや

だれもおとずれることもない
もり奥深おくぶかくに
ひっそりとたたずむ
ふるいけがあった

ちいさないけみず
なみもなくしずかだった
かがみのような水面すいめん
あきうつっていた

かくれた場所ばしょにあるいけ
だれにもられずに
沈黙ちんもくまもっている

あなたへのつのおもいは
だれにもられずに
しずかにこころめている





森の小さな池
     木村達也

だれも訪れることもない
森の奥深くに
ひっそりとたたずむ
古い池があった

小さな池の水は
波もなく静かだった
鏡のような水面に
秋の木の葉が映っていた

隠れた場所にある池は
だれにも知られずに
沈黙を守っている

あなたへの募る思いは
だれにも知られずに
静かに心に秘めている


もどる
 夢の森で


もりのちいさないけ
     きむらたつや

だれもおとずれることもない
もりのおくふかくに
ひっそりとたたずむ
ふるいいけがあった

ちいさないけのみずは
なみもなくしずかだった
かがみのようなみなもに
あきのこのはがうつっていた

かくれたばしょにあるいけは
だれにもしられずに
ちんもくをまもっている

あなたへのつのるおもいは
だれにもしられずに
しずかにこころにひめている







Mori no ti'isana ike
     Kimura Tatuya

Dare mo otozureru koto mo nai
mori no okuhukaku ni
hissori to tatazumu
hurui ike ga atta

Ti'isana ike no mizu wa
nami mo naku sizuka datta
Kagami no yôna minamo ni
aki no konoha ga ututte ita

Kakureta basyo ni aru ike wa
dare ni mo sirarezu ni
tinmoku o mamotte iru

Anata e no tunoru omoi wa
dare ni mo sirarezu ni
sizukani kokoro ni himete iru


かな
 もどる


ゆめもり
   木村達也きむらたつや

ゆめなか
もり紅葉もみじ
紅色あかいろ黄色きいろ
あざやかにいろどられていた

しずかなやま小道こみち
とてもさびしくて
ふたりの足音あしおとだけが
ひびいていた

きみのているシャツの
模様もよういろ紅葉もみじみたいだと
ふたりかおあわせてわらったね

ずっとずっといっしょにいたかった
秋風あきかぜ紅色あかいろ黄色きいろ紅葉もみじなか
そのままときがとまればいいとおもったよ





夢の森で
   木村達也

夢の中で
森の紅葉を見た
木の葉は紅色や黄色に
鮮やかに彩られていた

静かな山の小道は
とても寂しくて
ふたりの足音だけが
響いていた

きみの着ているシャツの
模様と色が紅葉みたいだと
ふたり顔を見あわせて笑ったね

ずっとずっといっしょにいたかった
秋風の吹く紅色と黄色の紅葉の中で
そのまま時がとまればいいと思ったよ


もどる



ゆめのもりで
   きむらたつや

ゆめのなかで
もりのもみじをみた
このははあかいろやきいろに
あざやかにいろどられていた

しずかなやまのこみちは
とてもさびしくて
ふたりのあしおとだけが
ひびいていた

きみのきているシャツの
もようといろがもみじみたいだと
ふたりかおをみあわせてわらったね

ずっとずっといっしょにいたかった
あきかぜのふくあかいろときいろのもみじのなかで
そのままときがとまればいいとおもったよ







Yume no mori de
   Kimura Tatuya

Yume no naka de
mori no momizi o mita
Konoha wa akairo ya ki'iro ni
azayakani irodorarete ita

Sizukana yama no komiti wa
totemo sabisikute
hutari no asioto dake ga
hibi'ie ita

Kimi no kite iru syatu no
moyô to iro ga momizi mitai da to
hutari kao o miawasete waratta ne

Zutto zutto issyoni itakatta
Akikaze no huku akairo to k'i'iro no momizi no naka de
sono mama toki ga tomareba ii to omotta yo





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2003/9/1 Copyright (C)2003 Tatsuya Kimura All right reserved.