桜舞い落ちる湖から 野を旅する 雨だから いつも見る夢 風と旅人の歌 かな もどる 野を旅する しずかな うすべに はらはらと ひとりでどこに ここからさきは どこへいってもさびしいだけ なにを 桜舞いおりる湖から 木村達也 崖の下に湖がある しずかな湖面は波もたたずに 鏡のように凪いでいた 崖の上に桜の木がある うすべに色の花びらは風も吹かないのに はらはらと湖に舞いおりていた 旅人は小さな夢を湖に投げた 湖に小さな波紋が広がっていった 旅人よ ひとりでどこに 歩き出そうというのか ここからさきは どこへいってもさびしいだけ なにを見ても悲しいだけなのに もどる 野を旅する
なにやら どこに これからどこにいくの? やさしい やさしい あのやさしい どこへいったの? はかないまぼろしのように ふうわりと 野を旅する 木村達也 野を歩いていくと 風の歌が聞こえてくる 太陽の光は降り注いでも なにやら寂しげな足音はひとり どこに帰りたいの? これからどこにいくの? やさしい歌の聞こえたあの場所へ やさしい笑顔のあったあの場所へ 記憶の中にある あのやさしい場所は どこへいったの? はかないまぼろしのように ふうわりと 消えさったのだよ もどる 雨だから のをたびする きむらたつや のをあるいていると かぜのうたがきこえてくる たいようのひかりはふりそそいでも なにやらさびしげなあしおとはひとり どこにかえりたいの? これからどこにいくの? やさしいうたのきこえたあのばしょへ やさしいえがおのあったあのばしょへ きおくのなかにある あのやさしいばしょは どこへいったの? はかないまぼろしのように ふうわりと きえさったのだよ No o tabisuru Kimura Tatuya No o aruite iru to kaze no uta ga kikoete kuru Taiyô no hikari wa huri sosoide mo naniyara sabisigena asioto wa hitori Doko ni kaeritai no ? Korekara doko ni iku no ? Yasasi'i uta no kikoeta ano basyo e Yasasi'i egao no atta ano basyo e Kioku no naka ni aru ano yasasi'i basyo wa doko e itta no ? Hakanai maborosi no yôni hûwari to kiesatta no dayo かな もどる いつも見る夢 ずっと こぶしをにぎって どうしてこういつもいつも どうしてこういつもいつも やさしい やさしいあなたのすがたが 雨だから 木村達也 雨がふっているね 雨の中にじっとたたずんで ずっと下をむいたまま こぶしをにぎって涙をこらえていたね どうしてこういつもいつも 雨がふるのだろう どうしてこういつもいつも 雨ばかりなのだろう 道のまんなかにたちつくして 進むこともできずにいる 雨の音が大きすぎるから やさしい声が聞こえない 雨でけむっているから やさしいあなたのすがたが見えない もどる いつも見る夢 あめだから きむらたつや あめがふっているね あめのなかにじっとたたずんで ずっとしたをむいたまま こぶしをにぎってなみだをこらえていたね どうしてこういつもいつも あめがふるのだろう どうしてこういつもいつも あめばかりなのだろう みちのまんなかにたちつくして すすむこともできずにいる あめのおとがおおきすぎるから やさしいこえがきこえない あめでけむっているから やさしいあなたのすがたがみえない Ame dakara Kimura Tatuya Ame ga hutte irune Ame no naka ni zitu to tatazunde zutto sita o muita mama kobusi o ni gitte namida o koraete ita ne Dôsite kô itumo itumo ame ga huru no darô Dôsite kô itumo itumo ame bakarinano darô Miti no mannaka ni tati tukusite susumu kotomo dekizu ni iru Ame no oto ga ôki sugirukara yasasi'i koe ga kikoenai Ame de kemutte iru kara yasasi'i anata no sugata ga mienai かな もどる 風と旅人の歌 いつも いつも あかるい あかるい そんな いつからなのかな そんな あかるい あかるい いつからなのかな そんな いつも見る夢 木村達也 いつも夜に夢を見ていた 小さな家があって あかるい電灯がついている 小さな部屋の中からは あかるい笑い声が響いている そんな夢を見ていた いつからなのかな そんな夢を見なくなったのは 小さな家があって あかるい電灯がついている 小さな部屋の中からは あかるい笑い声が響いている いつからなのかな そんな話を聞きたくなくなったのは もどる 風と旅人の歌 いつもみるゆめ きむらたつや いつもよるにゆめをみていた ちいさないえがあって あかるいでんとうがついている ちいさなへやのなかからは あかるいわらいごえがひびいている そんなゆめをみていた いつからなのかな そんなゆめをみなくなったのは ちいさないえがあって あかるいでんとうがついている ちいさなへやのなかからは あかるいわらいごえがひびいている いつからなのかな そんなはなしをききたくなくなったのは Itu mo miru yume Kimura Tatuya Itumo yoru ni yume o mite ita Ti'isana ie ga atte akarui dentô ga tuiteiru Ti'isana heyano naka kara wa akarui waraigoe ga hibi'ite iru Sonna yume o mite ita Itukara nano kana sonna yume o minaku natta no wa Ti'isana ie ga atte akarui dentô ga tuite iru Ti'isana heya no naka kara wa akarui waraigoe ga hibi'ite iru Itukara nano kana sonna hanasi o kikitaku nakunatta no wa かな もどる とおい あなたの ほら それはとおいふるさとの それはやさしかった 風と旅人の歌 木村達也 旅人はひとり 草の揺れる野を歩いている 旅人は立ちどまって とおい空を見た 青い空にひとつ 白い雲が流れている 旅人よ あなたの好きな 歌はどんな歌? ほら耳を澄ましてごらん 風の声が聴こえるよ それはとおいふるさとの歌 それはやさしかった人が 口ずさんでいた歌 もどる かぜとたびびとのうた きむらたつや たびびとはひとり くさのゆれるのをあるいている たびびとはたちどまって とおいそらをみた あおいそらにひとつ しろいくもがながれている たびびとよ あなたのすきな うたはどんなうた? ほらみみをすましてごらん かぜのうたがきこえるよ それはとおいふるさとのうた それはやさしかったひとが くちずさんでいたうた Kaze to tabibi to no uta Kimura Tatuya Tabibito wa hi to ri kusa no yureru no o aruite iru Tabibito wa tatidomatte tôi sora o mita Aoi sora ni hitotu siroi kumo ga nagarete iru Tabibito yo Anata no sukina uta wa donna uta? Hora mimi o sumasite goran Kaze no uta ga kikoeru yo Sore wa to oi hurusato no uta Sore wa yasasikatta hito ga kutizusande ita uta
かな もどる 滝を見る
もどる 滝を見る
かな もどる 暗い谷を遡る
もどる 暗い谷を遡る
かな もどる 天上から降り注ぐ
もどる 天上から降り注ぐ
かな もどる 天から降りる水
もどる 天から降りる水
かな もどる 天から落ちてくる水
もどる 天から落ちてくる水
かな もどる 川を下る魂
もどる 川を下る魂
かな もどる 水
もどる 水
かな もどる 振り返るとき
もどる 振り返るとき
かな もどる なくなった橋
もどる なくなった橋
かな もどる 泣いている水車
もどる 泣いている水車
かな もどる またここに
もどる またここに
もどる かな
もどる
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