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童詩
りゅうひょうのうた
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つめたいゆりかご

1
ママはにっこり

2
しろくくぼんだところ

3
こおりがでているところ

4
しろいあたまがぴょこん

5
かくれんぼ

6
なにかいるよ

7
なになに

8
きみとぼくで

9
ねむい

10
しろいかべにもたれて

11
ごろんとおひるね

12
にひひすやすや


13
おいでおよぐよ

14
とびこんでみる?

15
とびこんでみる

16
いいみずかげん


17
はじめておよいだ

18
あがっていくおりていく

19
 しろいけがぬけて

20
りゅうひょうのかなた

21

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つめたいゆりかご
  きむらたつや

ぼくはしろくこおった
つめたいゆりかごでうまれた

はじめはすこしきいろかったけど
すぐにふさふさのしろいけで
ふっくらしたまるいからだになった

ぼくはしろくこおった
つめたいゆりかごがすき


こんなにさむいところに
かぞくいがいはだれもこない
じゃまをするものはいなくて
ゆっくりすやすやねむれるよ

ぼくはここでどんどんおおきくなる
うまくおよげてさかながとれるころ
はるがきてこおりがとけて
おおきなうみにたびだつひがくるよ

Tumetai yurikago
  Kimura Tatuya

Boku wa siroku kootta
tumetai yurikago de umareta

Hazime wa sukosi ki'irokatta kedo
suguni husahusa no siroi ke de
hukkurasita marui karada ni natta

Boku wa siroku kootta
tumetai yurikago ga suki

Konnani samui tokoro ni
kazoku igai wa daremo konai
Zyama wo surumono wa inakute
yukkuri suyasuya nemureru yo

Boku wa kokode dondon ôkiku naru
Umaku oyogete sakana ga toreru koro
haru ga kit ekôri ga tokete
ôkina umi ni tabidatu hi ga kuru yo

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つめたいゆりかご
   木村達也きむらたつや

ぼくはしろくこおった
つめたいゆりかごでまれた

はじめはすこ黄色きいろかったけど
すぐにふさふさのしろ
ふっくらしたまるからだになった

ぼくはしろくこおった
つめたいゆりかごが


こんなにさむいところに
家族以外かぞくいがいはだれもこない
じゃまをするものはいなくて
ゆっくりすやすやねむれるよ

ぼくはここでどんどんおおきくなる
うまくおよげてさかながとれるころ
はるがきてこおりがとけて
おおきなうみ旅立たびだがくるよ


冷たいゆりかご
   木村達也

ぼくは白くこおった
冷たいゆりかごで生まれた

はじめは少し黄色かったけど
すぐにふさふさの白い毛で
ふっくらした丸い体になった

ぼくは白くこおった
冷たいゆりかごが好き


こんなに寒いところに
家族以外はだれもこない
じゃまをするものはいなくて
ゆっくりすやすや眠れるよ

ぼくはここでどんどん大きくなる
うまく泳げて魚がとれるころ
春がきて氷がとけて
大きな海に旅立つ日がくるよ

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ママはにっこり
     きむらたつや

ママはにっこり
わらってる

おちちをたくさんあげて
このこはおおきくなるだろう

おちちをあげるかわりに
ママはやせていくけれど

ママはにっこり
わらってる

おちちをたくさんあげて
このこはおよげるようになるだろう


ママはにっこり
ゆめをみる

このこはうみをいっぱいおよいで
たくさんのさかなをとるだろう

このこはうみをげんきにおよいで
たくさんのともだちをつくるだろう

Mama wa nikkori
     Kimura Tatuya

Mama wa nikkori
waratteru

Otiti o takusan agete
konoko wa ôkiku naru darô

Otiti o ageru kawari ni
mama wa yasete ikukeredo

Mamah wa nikkori
waratteru

Otiti o takusan agete
kono ko wa oyogeruyô ni naru darô

Mama wa nikkori
yume o miru

Konoko wa umi o ippai oyoide
takusan no sakana o toru darô

Konoko wa umi o genkini oyoide
takusan no tomodati o tukuru darô

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ママはにっこり
     木村達也きむらたつや

ママはにっこり
わらってる

ちちをたくさんあげて
このおおきくなるだろう

ちちをあげるかわりに
ママはやせていくけれど

ママはにっこり
わらってる

ちちをたくさんあげて
このおよげるようになるだろう


ママはにっこり
ゆめをみる

このうみをいっぱいおよいで
たくさんのさかなをとるだろう

このうみ元気げんきおよいで
たくさんのともだちをつくるだろう


ママはにっこり
     木村達也

ママはにっこり
笑ってる

お乳をたくさんあげて
この子は大きくなるだろう

お乳をあげるかわりに
ママはやせていくけれど

ママはにっこり
笑ってる

お乳をたくさんあげて
この子は泳げるようになるだろう


ママはにっこり
夢をみる

この子は海をいっぱい泳いで
たくさんの魚をとるだろう

この子は海を元気に泳いで
たくさんの友だちをつくるだろう

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しろくくぼんだところ
     きむらたつや

しろくくぼんだところがあった
ちいさくてまあるいところだった

からだをいれてみた
ちょうどすっぽりはまった
くぼんだところにそって
まえにすすんでみると
みぎへみぎへとくるくるまわった

あはは
いくらすすんでも
まえにいかない
おなじところを
くるくるまわる


むきをかえて
まえにすすんでみると
ひだりへひだりへくるくるまわった

あはは
いくらすすんでも
まえにいかない
おなじところを
くるくるまわる

Siroku kubonda tokoro
     Kimura Tatuya

Siroku kubonda tokoro ga atta
Ti'isakute ma'arui tokoro datta

Karada o irete mita
Tyôdo suppori hamatta
Kubonda tokoro ni sotte
mae ni susunde miruto
migi e migi e to kurukuru mawatta

A ha ha
ikura susun demo
mae ni ikanai
Onazi tokoro o
kurukuru mawaru

Muki o kaete
mae ni susunde miruto
hidari e hidari e kurukuru mawatta

A ha ha
Ikura susundemo
mae ni ikanai
Onazi tokoro o
kurukuru mawaru

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しろくくぼんだところ
     木村達也きむらたつや

しろくくぼんだところがあった
ちいさくてまあるいところだった

からだをいれてみた
ちょうどすっぽりはまった
くぼんだところにそって
まえにすすんでみると
みぎみぎへとくるくるまわった

あはは
いくらすすんでも
まえにいかない
おなじところを
くるくるまわる

きをかえて
まえにすすんでみると
ひだりひだりへくるくるまわった

あはは
いくらすすんでも
まえにいかない
おなじところを
くるくるまわる



白くくぼんだところ
     木村達也

白くくぼんだところがあった
小さくてまあるいところだった

体をいれてみた
ちょうどすっぽりはまった
くぼんだところにそって
前にすすんでみると
右へ右へとくるくるまわった

あはは
いくらすすんでも
前にいかない
おなじところを
くるくるまわる


向きをかえて
前にすすんでみると
左へ左へくるくるまわった

あはは
いくらすすんでも
前にいかない
おなじところを
くるくるまわる

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こおりがでているところ
 きむらたつや

こおりがでているところに
のぼってみた

やっほう
すこしたかいところで
きもちがいいな

こおりがでているところから
すべりおりてみた

いやっほう
つつつうっとおりて
たのしいな

もういちど
こおりがでているところに
のぼってみた


やっほう
やはりたかくて
きもちがいいな

こおりがでているところから
すべりおりてみた

いやっほう
つつつうっとおりて
たのしいな

Kôri ga deteiru tokoro
  Kimura Tatuya

Kôri ga deteiru tokoro ni
nobotte mita

Yahhô
Sukosi takai tokoro de
kimoti ga i'i na

Kôri ga deteiru tokoro kara
suberi orite mita

Iyahhô
tututûtto orite
tanosi'i na

Mô itido
kôri ga deteiru tokoro ni
nobotte mita

Yahhô
Yahari takakute
kimoti ga i'i na

Kôri ga deteiru tokoro kara
suberi orite mita

Iyahhô
tututûtto orite
tanosi'i na

Â Î Û Ê Ô â î û ê ô
â î û ê ô

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こおりているところ
   木村達也きむらたつや

こおりているところに
のぼってみた

やっほう
すこしたかいところで
きもちがいいな


やっほう
やはりたかくて
きもちがいいな

こおりているところから
すべりおりてみた

いやっほう
つつつうっとおりて
たのしいな


こおりているところから
すべりおりてみた

いやっほう
つつつうっとおりて
たのしいな

もういちど
こおりているところに
のぼってみた


氷が出ているところ
   木村達也

氷が出ているところに
のぼってみた

やっほう
すこし高いところで
きもちがいいな


やっほう
やはり高くて
きもちがいいな

氷が出ているところから
すべりおりてみた

いやっほう
つつつうっとおりて
たのしいな


氷が出ているところから
すべりおりてみた

いやっほう
つつつうっとおりて
たのしいな

もういちど
氷が出ているところに
のぼってみた

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しろいあたまがぴょこん
   きむらたつや

しろいこおりがとびでているところから
しろいちいさなあたまがぴょこん

しろいこおりがとびでているところから
またまた
しろいちいさなあたまがぴょこん

いっかいひっこんで
しろいこおりがとびでているところから
またまた
しろいちいさなあたまがぴょこん ぴょこん

ふたりいたんだね ぴょこん ぴょこん
ふたりいたのさ ぴょこん ぴょこん

Siroi atama ga pyokon
   Kimura Tatuya

Siroi kôri ga tobidete iru tokoro kara
Siroi ti'isana atama ga pyokon

Siroi kôri ga tobidete iru tokoro kara
matamata
siroi ti'isana atama ga pyokon

Ikkai hikkonde
siroi kôri ga tobidete iru tokoro kara
matamata
Siroi ti'isana atama ga pyokon pyokon

Hutari itandane pyokon pyokon
Hutari itanosa pyokon pyokon

Â Î Û Ê Ô â î û ê ô
â î û ê ô

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しろあたまがぴょこん
   木村達也きむらたつや

しろこおりがとびでているところから
しろちいさなあたまがぴょこん

しろこおりがとびでているところから
またまた
しろちいさなあたまがぴょこん

いっかいひっこんで
しろこおりがとびでているところから
またまた
しろちいさなあたまがぴょこん ぴょこん

ふたりいたんだね ぴょこん ぴょこん
ふたりいたのさ ぴょこん ぴょこん


白い頭がぴょこん
   木村達也

白い氷がとびでているところから
白い小さな頭がぴょこん

白い氷がとびでているところから
またまた
白い小さな頭がぴょこん

いっかいひっこんで
白い氷がとびでているところから
またまた
白い小さな頭がぴょこん ぴょこん

ふたりいたんだね ぴょこん ぴょこん
ふたりいたのさ ぴょこん ぴょこん


白い頭がぴょこん
   木村達也

白い氷がとびでているところから
白い小さな頭がぴょこん

白い氷がとびでているところから
またまた
白い小さな頭がぴょこん

いっかいひっこんで
白い氷がとびでているところから
またまた
白い小さな頭がぴょこん ぴょこん

ふたりいたんだね ぴょこん ぴょこん
ふたりいたのさ ぴょこん ぴょこん

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かくれんぼ
   きむらたつや

えへへ
かくれていたら
おこられた

どおこだ
おこられたので
また
しろいこおりの
かげにかくれる

ぼくはしろいから
しろいこおりの
かげにかくれると
しろいろにしろいろだ


しろいこおりは
どこまでもつづく

どおこだ
ぼくはちいさいし
しろいから
しろいこおりの
どこにいるかわからないのさ
えへへ


Kakurenbo
   Kimura Tatuya

E he he
Kakurete itara
okorareta

dôko da
Okorareta node
mata
siroi kôri no
kage ni kakureru

Boku wa siroi kara
siroi kôri no
kage ni kakureruto
siroiro ni siroiro da

Siroi kôri wa
doko made mo tuzuku

Dôko da
Boku wa ti'isaisi
siroi kara
siroi kôri no
doko ni iruka wakaranai nosa
E he he

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かくれんぼ
  木村達也きむらたつや

えへへ
かくれていたら
おこられた

どおこだ
おこられたので
また
しろこおり
かげにかくれる

ぼくはしろいから
しろこおり
かげにかくれると
白色しろいろ白色しろいろ


しろこおり
どこまでもつづく

どおこだ
ぼくはちいさいし
しろいから
しろこおり
どこにいるかわからないのさ
えへへ


かくれんぼ
  木村達也

えへへ
かくれていたら
おこられた

どおこだ
おこられたので
また
白い氷の
かげにかくれる

ぼくは白いから
白い氷の
かげにかくれると
白色に白色だ


白い氷は
どこまでもつづく

どおこだ
ぼくは小さいし
白いから
白い氷の
どこにいるかわからないのさ
えへへ

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なにかいるよ
    きむらたつや

うっ
なにかいるよ
みがまえる

あれはなんだろう
うごいている

うっ
なにかいるよ
みがまえる

あれはなんだろう
こっちに
むかってくるよ


Nanika iru yo
    Kimura Tatuya

U'
Nanika iru yo
migamaeru

Are wa nandarô
ugoite iru

U'
Nanika iru yo
migamaeru

Are wa nandarô
Kotti ni
mukatte kuru yo

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なにかいるよ
    木村達也きむらたつや

うっ
なにかいるよ
みがまえる

あれはなんだろう
うごいている

うっ
なにかいるよ
みがまえる

あれはなんだろう
こっちに
かってくるよ


なにかいるよ
    木村達也

うっ
なにかいるよ
みがまえる

あれはなんだろう
動いている

うっ
なにかいるよ
みがまえる

あれはなんだろう
こっちに
向かってくるよ

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なになに
   きむらたつや

だれかが
ぼくのことをみているよ

え?
なになに

だれかが
ぼくのことをなでている

ん?
なになに

なにかくれるのかな?
なにもくれないのかな?

Naninani
   Kimura Tatuya

Dareka ga
boku no koto o mite iru yo

E'?
Naninani

Dareka ga
boku no koto o nadete iru

N'?
Naninani

Nanika kureru no kana?
Nanimo kurenai no kana?

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なになに
     木村達也きむらたつや

だれかが
ぼくのことを見ているよ

え?
なになに

だれかが
ぼくのことをなでている

ん?
なになに

なにかくれるのかな?
なにもくれないのかな?

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きみとぼくで
     きむらたつや

くろくて
まあるいめのぼくと

くろくて
まあるいめのきみが

ふたりならんで
きねんさつえい
ぱちり

しろくて
まあるいからだのぼくと

しろくて
まあるいからだのきみが
ふたりならんで
きねんさつえい
ぱちり

Kimi to boku de
     Kimura Tatuya

Kurokute
mârui me no boku to

Kurokute
mârui me no kimi ga

Hutari narande
kinensatuei
Patiri

Sirokute
mârui karada no bokuto

Sirokute
mârui karada no kimiga
hutari narande
kinensatuei

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きみとぼくで
     木村達也きむらたつや

くろくて
まあるいのぼくと

くろくて
まあるいきみ

ふたりならんで
きねんさつえい
ぱちり

しろくて
まあるいからだのぼくと

しろくて
まあるいからだきみ
ふたりならんで
きねんさつえい
ぱちり

君とぼくで
     木村達也

黒くて
まあるい目のぼくと

黒くて
まあるい目の君が

ふたりならんで
きねんさつえい
ぱちり

白くて
まあるい体のぼくと

白くて
まあるい体の君が
ふたりならんで
きねんさつえい
ぱちり

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ねむい
    きむらたつや

こおりのうえで
ごろごろしていたら
だんだん
ねむくなってきた

こおりのうえで
ごろんごろんとしていたら
だんだんねむくなってきた

ふああ
おおきなあくび
ねくむなってきた

ふああ
うとうとうとうと
ねむくなってきた

Nemui
    Kimura Tatuya

Kôri no uede
gorogoro site itara
dandan
nemuku natte kita

Kôri no uede
gorongoron to siteitara
dandan nemuku natte kita

Huâ
ôkina akubi
nekumunattekita

Huâ
Uto uto uto uto
Nemuku natte kita

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ねむい
    木村達也きむらたつや

こおりの上で
ごろごろしていたら
だんだん
ねむくなってきた

こおりうえ
ごろんごろんとしていたら
だんだんねむくなってきた

ふああ
おおきなあくび
ねくむなってきた

ふああ
うとうとうとうと
ねむくなってきた




ねむい
    木村達也

氷の上で
ごろごろしていたら
だんだん
ねむくなってきた

氷の上で
ごろんごろんとしていたら
だんだんねむくなってきた

ふああ
大きなあくび
ねくむなってきた

ふああ
うとうとうとうと
ねむくなってきた


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しろいかべにもたれて
   きむらたつや

しろいかべにもたれて
ねむる
すやすや

しろいかべにあたまつけて
ねむる
すやすや

くっついていたほうが
ねむりやすい
かぜもこないし

くっついていたほうが
ねむりやすい
もたれて
ねむりやすい


Siroi kabe ni motarete
   Kimura Tatuya

Siroi kabe ni motarete
nemuru
suyasuya

Siroi kabe ni atama tukete
nemuru
suyasuya

Kuttuite itahô ga
nemuri yasui
Kaze mo konaisi

kuttuite ita hô ga
nemuriyasui
motarete
nemuriyasui

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しろいかべにもたれて
   木村達也きむらたつや

しろいかべにもたれて
ねむる
すやすや

しろいかべにあたまつけて
ねむる
すやすや

くっついていたほうが
ねむりやすい
かぜもこないし

くっついていたほうが
ねむりやすい
もたれて
ねむりやすい


白いかべにもたれて
   木村達也

白いかべにもたれて
ねむる
すやすや

白いかべに頭つけて
ねむる
すやすや

くっついていたほうが
ねむりやすい
風もこないし

くっついていたほうが
ねむりやすい
もたれて
ねむりやすい

     
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ごろんとおひるね
 きむらたつや

おひさまが
うっすらと
てってきて

ぼくは
りゅうひょうのうえで
ごろんとおひるね

ごろごろごろんと
おひるね

ごろごろごろんと
おひるね


うふふ
うっすらとにっこり

うふふ
ちょっとにっこり

Goronto ohirune
 Kimura Tatuya

Ohisama ga
ussura to
tette kite

Boku wa
ryûhyô no ue de
goronto ohirune

Gorogoro goron to
ohirune

Gorogoro goronto
ohirune


U hu hu
ussura to nikkori

U hu hu
Tyotto nikkori

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ごろんとおひるね
  木村達也きむらたつや

さまが
うっすらと
てってきて

ぼくは
流氷りゅうりょううえ
ごろんとおひるね

ごろごろごろんと
おひるね

ごろごろごろんと
おひるね

うふふ
うっすらとにっこり

うふふ
ちょっとにっこり

ごろんとおひるね
  木村達也

お日さまが
うっすらと
てってきて

ぼくは
流氷の上で
ごろんとおひるね

ごろごろごろんと
おひるね

ごろごろごろんと
おひるね

うふふ
うっすらとにっこり

うふふ
ちょっとにっこり

    
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にひひすやすや
   きむらたつや

にひひ
すやすや

にひひ
すやすや

なにかいいこと
あったのかな

うひひ
すやすや

うひひ
すやすや

ねたりわらったり
なにかいいこと
あったのかな

Ni hi hi suyasuya
   Kimura Tatuya

Ni hi hi
suyasuya

Ni hi hi
suyasuya

Nanika i'i koto
atta no kana

U hi hi
suyasuya

U hi hi
suyasuya

Netari warattari
nanika i'I koto
atta no kana

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にひひすやすや
  木村達也きむらたつや

にひひ
すやすや

にひひ
すやすや

なにかいいこと
あったのかな

うひひ
すやすや

うひひ
すやすや

ねたりわらったり
なにかいいこと
あったのかな

にひひすやすや
  木村達也

にひひ
すやすや

にひひ
すやすや

なにかいいこと
あったのかな

うひひ
すやすや

うひひ
すやすや

ねたり笑ったり
なにかいいこと
あったのかな

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おいでおよぐよ
   きむらたつや

おいでおよぐよと
ママがいっている

こおりのはしから
こわごわ
あおいうみを
ながめてみる

こわいなあ
ぼく
およげるのかな

こおりのはしから
こわごわ
あおいうみを
ながめてみる

Oide oyogu yo
   Kimura Tatuya

Oide oyogu yo to
mama ga itte iru

Kôri no hasi kara
kowagowa
aoi umi o
nagamete miru

Kowainâ
boku
oyogeru no kana

Kôri no hasi kara
kowagowa
aoi umi o
nagamete miru

    
もどる
 つぎへ


おいでおよぐよ
  木村達也きむらたつや

おいでおよぐよと
ママがいっている

こおりのはしから
こわごわ
あおうみ
ながめてみる

こわいなあ
ぼく
およげるのかな

こおりのはしから
こわごわ
あおうみ
ながめてみる

おいで泳ぐよ
  木村達也

おいで泳ぐよと
ママがいっている

氷のはしから
こわごわ
青い海を
ながめてみる

こわいなあ
ぼく
泳げるのかな

氷のはしから
こわごわ
青い海を
ながめてみる

     
 もどる つぎへ

とびこんでみる?
    きむらたつや

とびこんでみる?
いやいやこわい

こわくないよ
のぞいてみる?

のぞいてみる
あおいうみがみえる

やっぱりこわい
どうしよう
どうしよう

のぞいてみる
あおいうみがみえる

やっぱりこわい
どうしようどうしよう

Tobikonde miru?
    Kimura Tatuya

Tobikonde miru?
Iyaiya kowai

Kowakunai yo
Nozoite miru?

Nozoite miru
Aoi umi ga mieru

Yappari kowai
Dô siyô
Dô siyô

Nozoite miru
Aoi umi ga mieru

Yappari kowai
Dô siyô dô siyô


もどる
 つぎへ

とびこんでみる?
   木村達也きむらたつや

とびこんでみる?
いやいやこわい

こわくないよ
のぞいてみる?

のぞいてみる
あおうみが見える

やっぱりこわい
どうしよう
どうしよう

のぞいてみる
あおうみえる

やっぱりこわい
どうしようどうしよう

とびこんでみる?
   木村達也

とびこんでみる?
いやいやこわい

こわくないよ
のぞいてみる?

のぞいてみる
青い海が見える

やっぱりこわい
どうしよう
どうしよう

のぞいてみる
青い海が見える

やっぱりこわい
どうしようどうしよう

     
 もどる つぎへ

とびこんでみる
   きむらたつや

こわごわのぞいてみる
あおいうみ

とびこんでみようかな
やっぱりやめようかな

こわごわのぞいてみる
あおいうみ

のぞいていたら
だんだんずるずる
からだがまえにすすんで
とびこんでみなくても
うみのなかにおっこちた
どぼん

Tobikonde miru
   Kimura Tatuya

Kowagowa nozoite miru
aoi umi

Tobikonde miyô kana
yappari yameyô kana

Kowagowa nozoite miru
aoi umi

Nozoite itara
dandan zuruzuru
Karada ga mae ni susunde
tobikonde minaku temo
umi no naka ni okkotita
Dobon

     もどる

とびこんでみる
  木村達也きむらたつや

こわごわのぞいてみる
あおうみ

とびこんでみようかな
やっぱりやめようかな

こわごわのぞいてみる
あおうみ

のぞいていたら
だんだんずるずる
からだまえにすすんで
とびこんでみなくても
うみのなかにおっこちた
どぼん

とびこんでみる
  木村達也

こわごわのぞいてみる
青い海

とびこんでみようかな
やっぱりやめようかな

こわごわのぞいてみる
青い海

のぞいていたら
だんだんずるずる
体が前にすすんで
とびこんでみなくても
海のなかにおっこちた
どぼん

   
  もどる つぎへ

いいみずかげん
     きむらたつや

ううん
いいみずかげん
あつすぎず
つめたすぎず
ぼくにはちょうど
いいくらい

まわりは
こおりだらけだから
あたたかいところの
いきものには
ちょっとつめたいかも


ううん
いいみずかげんだな
とてもきもちがよくて
にっこり

ううん
いいみずかげんだな
とてもさわやかで
にっこり

I'i mizu kagen
     Kimura Tatuya

U'un
I'i mizukagen
Atu sugizu
tumeta sugizu
Boku ni wa tyôdo
i'i kurai

Mawari wa
kôri darake dakara
atatakai tokoro no
ikimono ni wa
tyotto tumetai kamo

U'un
I'i mizu kagen dana
Totemo kimoti ga yokute
nikkori

U'un
I'i mizu kagen dana
Totemo sawayakade
nikkori

   
もどる
 つぎへ

いい水かげん
     木村達也きむらたつや

ううん
いいみずかげん
あつすぎず
つめたすぎず
ぼくにはちょうど
いいくらい

まわりは
こおりだらけだから
あたたかいところの
きものには
ちょっとつめたいかも

ううん
いいみずかげんだな
とてもきもちがよくて
にっこり

ううん
いいみずかげんだな
とてもさわやかで
にっこり

いい水かげん
     木村達也

ううん
いい水かげん
あつすぎず
冷たすぎず
ぼくにはちょうど
いいくらい

まわりは
氷だらけだから
あたたかいところの
生きものには
ちょっと冷たいかも

ううん
いい水かげんだな
とてもきもちがよくて
にっこり

ううん
いい水かげんだな
とてもさわやかで
にっこり

     
 もどる つぎへ

はじめておよいだ
   きむらたつや

ママについていって
きょうはじめて
こおりのしたでおよいでみた

こおりのしたはあおくて
つめたくてゆらゆらしていたけど
ママについていって
きょうはじめて
こおりのしたでおよいでみた

そうしたら
はじめてなのに
かんたんにおよげた


こおりのうえでは
ゆっくりゆっくりしか
すすめないのに

こおりのしたでは
すいすいおよげて
ぼくってさいのうあるかも
ぼくってもしかして
てんさいかも

Hazimete oyoida
   Kimura Tatuya

Mama ni tuite itte
kyô hazimete
kôri no sita de oyoide mita

kôri no sita wa aokute
tumetakute yurayura site ita kedo
Mama ni tuite itte
kyô hazimete
kôri no sita de oyoide mita

Sô sitara
hazimete nanoni
kantan ni oyogeta

Kôri no uede wa
yukkuri yukkuri sika
susumenai no ni

Kôri no sita de wa
suisui oyogete
bokutte sainô arukamo
Bokutte mosikasite
tensai kamo

     
もどる
 つぎへ


はじめておよいだ
   木村達也きむらたつや

ママについていって
きょうはじめて
こおりしたおよいでみた

こおりしたあおくて
つめたくてゆらゆらしていたけど
ママについていって
きょうはじめて
氷の下したおよいでみた

そうしたら
はじめてなのに
かんたんにおよげた


こおりうえでは
ゆっくりゆっくりしか
すすめないのに

こおりしたでは
すいすいおよげて
ぼくってさいのうあるかも
ぼくってもしかして
てんさいかも

はじめて泳いだ
   木村達也

ママについていって
きょうはじめて
氷の下で泳いでみた

氷の下は青くて
冷たくてゆらゆらしていたけど
ママについていって
きょうはじめて
氷の下で泳いでみた

そうしたら
はじめてなのに
かんたんに泳げた


氷の上では
ゆっくりゆっくりしか
すすめないのに

氷の下では
すいすい泳げて
ぼくってさいのうあるかも
ぼくってもしかして
てんさいかも

 もどる つぎへ

あがっていくおりていく
   きむらたつや

ぼくはおりていくよ
すいすい
すばやくおりていくよ
うみのなか

ぼくはあがっていくよ
すいすい
すばやくあがっていくよ
うみのなか

すい〜すい〜したへ
すい〜すい〜うえへ
した〜うえ〜した〜うえ〜
うふふ

Agatte iku orite iku
   Kimura Tatuya

Boku wa orite iku yo
suisui
Subayaku orite iku yo
umi no naka

Boku wa agatte iku yo
suisui
Subayaku agatte iku yo
umi no naka

Sui〜sui〜sita e
Sui〜sui〜ue e
Sita〜ue〜sita〜ue〜
U hu hu

   
もどる
 つぎへ

あがっていくおりていく
   木村達也きむらたつや

ぼくはおりていくよ
すいすい
すばやくおりていくよ
うみのなか

ぼくはあがっていくよ
すいすい
すばやくあがっていくよ
うみのなか

すい〜すい〜した
すい〜すい〜した
した〜うえ〜した〜うえ〜
うふふ

あがっていくおりていく
   木村達也

ぼくはおりていくよ
すいすい
すばやくおりていくよ
海のなか

ぼくはあがっていくよ
すいすい
すばやくあがっていくよ
海のなか

すい〜すい〜下へ
すい〜すい〜上へ
した〜うえ〜した〜うえ〜
うふふ

     
 もどる つぎへ

しろいけがぬけて
    きむらたつや

しろいけがぬけて
パパとおなじいろに
なっていく

ぼくは
おとなに
ちかづくよ

しろいけがぬけて
パパとおなじいろに
なっていく

ぼくの
たびだちのひが
ちかづくよ

Siroi ke ga nukete
    Kimura Tatuya

Siroi ke ga nukete
papa to onazi iro ni
natte iku

Boku wa
otona ni
tikazuku yo

Siroi ke ga nukete
papa to onazi iro ni
natte iku

Boku no
tabidati no hi ga
tikazuku yo

 
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 つぎへ


しろがぬけて
 木村達也きむらたつや

しろがぬけて
パパとおなじいろ
なっていく

ぼくは
おとなに
ちかづくよ

しろがぬけて
パパとおなじいろ
なっていく

ぼくの
たびだちの
ちかづくよ

白い毛がぬけて
 木村達也

白い毛がぬけて
パパとおなじ色に
なっていく

ぼくは
おとなに
ちかづくよ

白い毛がぬけて
パパとおなじ色に
なっていく

ぼくの
たびだちの日が
ちかづくよ

    
 もどる つぎへ

りゅうひょうのかなた
  きむらたつや

りゅうひょうのかなたに
まるいゆうひがしずんでいく

まるいゆうひは
またあした
かがやくあさひとなって
かえってくる

りゅうひょうのかなたに
まるいゆうひがしずんでいく

はるがくると
りゅうひょうは
きえていく

でも
またつぎのふゆに
しろいりゅうひょうは
かえってくる

Ryûhyô no kanata
  Kimura Tatuya

Ryûhyô no kanata ni
marui yûhi ga sizunde iku

Marui yûhi wa
mata asita
kagayaku asahi to natte
kaettekuru

Ryûhyô no kanata ni
marui yûhi ga sizunde iku

Haru ga kuru to
ryûhyô wa
kiete iku

Demo
Mata tugi no huyu ni
siroi ryûhyô wa
kaettekuru

Â Î Û Ê Ô 
â î û ê ô

     
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流氷りゅうりょうのかなた
  木村達也きむらたつや

流氷りゅうひょうのかなたに
まるい夕日ゆうひがしずんでいく

まるい夕日ゆうひ
また明日あす
かがやく朝日あさひとなって
かえってくる

流氷りゅうひょうのかなたに
まるい夕日ゆうひがしずんでいく

はるがくると
流氷りゅうひょう
きえていく

でも
またつぎのふゆ
しろい流氷りゅうひょう
かえってくる


流氷のかなた
  木村達也

流氷のかなたに
まるい夕日がしずんでいく

まるい夕日は
また明日
かがやく朝日となって
かえってくる

流氷のかなたに
まるい夕日がしずんでいく

春がくると
流氷は
きえていく

でも
またつぎの冬に
白い流氷は
かえってくる